不動産投資に限らず、一戸建てのような不動産を購入すると、必ず必要になってくるのが「外壁塗装」です。
しかし、そう何度も行うものではないため、どれぐらいの費用がかかるのか見当がつかないという方も多いのではないでしょうか?
外壁塗装の費用は、不動産の大きさや塗装に使う塗料の種類、劣化の進行具合など様々な要因で大きく変わってくるため、相場が掴みにくく、悪徳業者が多いのが実態です。
そこで今回は、不動産の外壁塗装の相場や注意点など、外壁塗装を依頼する際のチェックポイントをご紹介していきたいと思います。
目次
外壁塗装の相場状況

外壁塗装に掛かる費用の相場について、外壁塗装の費用内訳で重要な要素である「延べ床面積」「塗装のグレード」に分けて紹介します。
外壁塗装の相場は延べ床面積と塗装のグレードで変わる
外壁塗装の金額は、塗装を塗る面積と塗装のグレードによって変わってきます。
まずは、延べ床面積別に外壁塗装の相場を見てみましょう。
延べ床面積 | 坪単価相場 |
---|---|
20坪~29坪 | 1,000,000円前後 |
30坪~39坪 | 1,010,000円前後 |
40坪~49坪 | 1,200,000円前後 |
50坪~59坪 | 1,400,000円前後 |
60坪~69坪 | 1,700,000円前後 |
続いて、塗装のグレード別に下塗りを含む3回塗りの外壁塗装の相場を見てみましょう。
グレード | 単価相場 | 耐久年数 |
---|---|---|
アクリル | 1,500円前後 | 4年~7年 |
ウレタン | 2,000円前後 | 8年~10年 |
シリコン | 2,500円前後 | 10年~15年 |
ラジカル | 2,800円前後 | 12年~15年 |
フッ素 | 4,300円前後 | 15年~20年 |
光触媒 | 4,500円前後 | 15年~20年 |
無機 | 5,000円前後 | 20年~25年 |
日本では、全国的に30坪前後の住宅が一番多く、広告やチラシでもこれくらいの規模の施工例を紹介しているものが多いようです。
外壁塗装は、外壁だけでなく「付帯部分」と呼ばれる、軒天井、破風板、雨樋なども一緒に施工することがほとんどです。
もし、相場より極端に安い金額を提示しているプランがあるなら、それは、付帯部分の塗装が入っていない可能性があるので注意しましょう。
外壁塗装の相場から前後20万円ぐらいは想定せよ

同じ坪数で同じグレードでも家屋によって、外壁塗装の相場からある程度の金額差が生じます。
これには、主に3つの理由があります。
- 同じ建坪でも外壁1周の長さが違う
- 足場の組みやすさ
- 劣化が酷いと高くなる
相場の金額と20万円近く違うとちょっとビックリしますよね。高い場合は「ぼったくられているのではないか?」と心配になります。
しかし、これには以下の3つの理由が考えられるので、見積もりをもらった際に確認してみると良いでしょう。
1.同じ建坪でも外壁1周の長さが違う
例えば、同じ坪数でも、長方形の凹凸が少ない家と入り組んだ構造の家では、外壁1周の長さが異なります。
外壁の長さが違うということは、塗装を塗る面積が違ってくるので、その分施工金額が変わってきます。
また、外壁の材質によっても、塗料の量は違ってきます。例えば、凸凹の激しい材質の場合は、塗料を多く使用するので、施工金額が高くなります。
2.足場の組みやすさ
外壁塗装をするには足場が必要ですが、この足場の組みやすさによっても施工金額が変わってきます。
隣との距離が十分にあり、通常通り足場を組める場合に比べ、隣との距離が狭く、足場を組み立てるのに時間がかかる場合は、施工金額が高くなります。
3.劣化が酷いと高くなる
外壁の劣化の具合によっても施工金額は違います。
ヒビ割れなどは簡単な補修で済みますが、劣化の度合いが大きいと、大工を入れて補修工事をする必要があります。その分だけ費用が増えます。
このように、外壁塗装は家屋の状態に左右される部分が大きく、実際の施工金額が相場から離れた金額になることがあります。見積もりをもらったら、上記のポイントを頭に入れて、なぜこの金額なのかを確認するようにしましょう。
外壁塗装の費用相場と一緒に知っておきたい支払いのこと

外壁塗装を依頼する場合、相場と同じくらい気になるのが、「支払い」に関することではないでしょうか?
決して安い金額ではないので、支払いのタイミングやローンが使えるのか、クーリングオフできるのかなど心配ですよね。
外壁塗装も通常のサービスと基本は同じ
外壁塗装の支払い方法は次の2つが一般的です。
- 工事完了後の一括払い
- 契約時か着工時に一部を支払い、完了時に残金を支払う
支払うタイミングについては、業者によって違うので、契約前に必ず確認をしましょう。
一番注意が必要なのが、工事前に全額支払いを指定された場合です。金額を支払った後に連絡がとれなくなった、といったトラブルが実際に国民生活センターにも報告されているようなので、気をつけてくださいね。
また、外壁塗装をしたいけどまとまったお金をすぐに用意できない場合は、リフォームローンを使うことができます。
ローンの条件は金融機関によって様々ですし、自社でそういったサービスを取り扱っている業者もあるので、一度相談してみるといいでしょう。
もし、強引な勧誘などを受け、意に沿わない契約をさせられた場合は、契約締結日を含めて8日以内であれば、クーリングオフ制度を使って契約の取り消し・解除ができます。
クーリングオフのやり方が分からないなど、何か困ったことがあれば、国民生活センターに相談できますので、活用してみてください。
外壁塗装で頻発のトラブル例

先ほど、全額前払いをしたら連絡が取れなくなるトラブルについて少しお話ししましたが、外壁塗装に関しては、それ以外にもいくつか典型的なトラブル例があるので、最後にご紹介します。
外壁塗装にまつわる2大トラブル
契約が取りたい外壁塗装業者の中には、「今契約したら、半額にします」などと言ってくる場合があります。
これまでもお話ししてきた通り、外壁塗装には塗料代や工事代、足場代など、一定の費用がかかり、値引きするのは簡単ではありません。
見積もりよりも大幅な値引きを提案された場合は、「元々の金額が法外に高い」「本来1週間かかる工程を2~3日で終わらせる」「使用する塗料の量を規定よりも減らしている」など、一般の消費者には分からないような巧妙な手口を使っている可能性もあります。
大幅値引きをして、相場ともかけ離れているような安い金額を提示されたら、安くなる理由をしっかりと確認しましょう。
悪徳業者の中には、見積もりの際はお得な額を提示しておいて、その後、オプション工事を追加することで、請求金額を吊り上げる業者もあります。
「一緒に補修しておきますね」とあたかも無償であるかのような口ぶりで工事を行い、後できっちり請求してくるケースもあるので、追加の工事が発生する場合には、見積額の範囲内で対応してもらえるのか確認をしましょう。
もし、別途料金が発生するようであれば、改めて見積もりを依頼して、金額を確認するようにしましょう。
まとめ:外壁塗装の相場を掴んでから依頼しよう
外壁塗装は家屋のタイプや塗料のグレードで金額に幅があるので、相場を知っていても意味がないのでは?と思いがちです。
けれど、悪徳業者はその点を逆手にとって、法外な金額を請求してくることが多々あります。相場を掴んだうえで、見積もりを多角的にチェックしてみましょう。
外壁塗装の見積もりをもらったら適正価格か確認しよう
外壁塗装で騙されないためには、家屋の外壁の面積や塗料の相場、工事代の項目に注目しましょう。
少しでも疑問に思ったことは遠慮なく質問し、価格が適正なものか自分で調べるようにしてください。
一生に何度も受けるサービスでないだけに不安もあると思いますが、相場を掴んでしっかりと確認を行うことで、満足のいくサービスを受けられるようにしましょう。
最後に、外壁塗装の一括見積もりができるおすすめサイトをご紹介します。
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