不動産投資のサブリースは業者だけが得をする?仕組みや注意点を解説

不動産投資において怖いリスクの1つに空室リスクがあります。

不動産投資を考えている人の中には、サブリース契約にして空室対策をしようと検討している人もいるかもしれません。

たしかに、ノーリスクで不動産投資が行えるならサブリースもありかもしれません。

しかし、サブリースは不動産投資において本当に有効な手段なのでしょうか?

そこで今回は、不動産投資において、サブリースを選択することのメリットや注意点について解説していきたいと思います。

サブリースって何?

サブリース仕組み

サブリースとは、一括借り上げに伴う家賃保証制度契約のことです。

サブリース契約をすると、不動産会社は貸主から物件を一括で借り上げ入居者に転貸します。

サブリースにすると、家賃の集金や手続き、管理などの賃貸物件に伴う運用のほとんどを不動産会社に一任することができます。さらに、空室が出た場合も一定の割合の家賃が保証されます。

そのため、サブリースは不動産投資において家賃保証と同じ意味で使われることも多いです。

不動産投資家にメリットが少ないサブリースの仕組み

一見、不動産投資家にいいことばかりのように見えるサブリースですが、その仕組みを見てみると必ずしも不動産投資家にメリットがあるとは限りません。

通常の賃貸経営においては、物件所有者であるオーナーが入居者と賃貸契約を結び、管理費などを差し引いた家賃収入の全てが手元に残ります。

ところが、サブリース契約をすると、不動産会社が賃貸物件を一括で借り上げるので、オーナーは一定のサブリース料(保証賃料)しか受け取ることができません。

分かりやすいように例をだします。

  • 家賃:7万円
  • 管理戸数:10部屋

上記の条件で収益物件をサブリースにした場合、満室時の家賃収入は【7万円✕10部屋=70万円/月】となります。

サブリース契約で家賃保証を受けた場合は、契約によって異なりますが、満室時家賃の85%程度をオーナーは家賃保証会社から受け取ることになります。

つまり、物件の空室状況に関係なく、オーナーは満室時の85%の家賃である59.5万円を手にすることができます。

ここまでの話だと、サブリースはとても魅力的な不動産投資方法に思えますね。

サブリースの謳い文句は、「安定の家賃収入」「30年の長期契約」などです。この謳い文句を見ると、安定した家賃収入が30年間も継続できるなら、かなり良心的なシステムだと感じる方も多いでしょう。

サブリースの落とし穴!賃料改定には要注意

サブリースで注意しなければならないのは、開始当初の家賃が継続して保証されることはほとんどなく、30年の長期契約であっても、途中で賃料改定が行われるということです。

つまり、サブリースとは家賃保証というより、不動産会社が家賃の減額請求権を持っていると言った方が適切でしょう。

そもそも、サブリース契約では、不動産会社が家賃の10%~30%程度を保証料として差し引きます。

さらに、建物が老朽化したり、周囲環境が変わって家賃の値下げがあれば、その分、オーナーへ支払われる金額も下がってしまいます。

おまけに、物件入居者が支払う敷金・礼金・更新料なども、受け取るのは入居者と賃貸借契約を結んでいる不動産会社です。

それなのに、退去時の原状回復費、建物の修繕費、設備の修理・交換費、共用部分の清掃費、共用部分の光熱費などは、オーナーが負担することが一般的です。

サブリースとよく似た不動産投資方法

サブリースに似た投資法

サブリースの魅力は、物件の管理運営や入居者募集など、賃貸経営業務のほとんどをサブリース会社に委託できることです。

このメリットに目をつけてサブリースを考えているなら、サブリース以外にも賃貸経営の一部を外部委託するサービスがあるので、検討してみましょう。

サブリース契約よりも一部委託したほうが不動産投資としては得?

管理委託

不動産投資において、管理業務が煩わしいのであれば、入居者の募集から手続き、家賃の集金などの管理運営業務を委託する「管理委託」を活用すれば良いでしょう。

管理委託料は5%程度で、物件オーナーの多くがサブリースよりも管理委託を利用しています。

滞納保証

滞納保証と空室保証の違いは、入居者が家賃を滞納したときのみ保証会社が物件オーナーに滞納分の家賃を支払うというものです。

この場合、賃貸借契約時に入居者に保証人をつける代わりに、入居者が家賃の滞納保証料を支払う場合が多いです。

保証料は会社によって異なりますが、入居時に1か月分の家賃の30%~100%程度とか、契約更新時に家賃の10%といった契約内容が一般的です。

保証会社は滞納家賃の回収のために、家賃滞納者への督促なども行うので、確実に家賃を回収したい場合に活用すると良いでしょう。

空室保証

空室保証は、保証会社に満室時の総月額賃料の5%程度の保証料を毎月支払うことで、空室が出てもオーナーの受け取り家賃が満室時家賃の90%程度相当になるよう差額の金額を保証してくれます。

不動産投資におけるサブリースのメリット

サブリースメリット

不動産投資方法としてサブリースを考える際に押さえておきたいメリットは以下の通りです。

メリット
  • 空室滞納が回避できる
  • 管理業務が委託できる
  • 確定申告が楽
  • 入居者トラブルを回避できる

空室リスクを回避できる

サブリース契約は一括借り上げなので、所有物件のオーナーは空室や家賃の滞納を心配する必要がなくなります。

サブリースにすることで、賃料収入が安定すれば、物件の建築や購入で借り入れたローンの返済が滞る心配がなくなります。

管理業務を委託できる

サブリース契約の費用の中には、物件の管理運営業務も含まれているので、物件のオーナーは空室や家賃滞納、入居者の入退去に関わる煩雑な業務やクレーム対応などから解放されます。

確定申告が楽

サブリース契約では、物件のオーナーが賃貸契約を結ぶのは、サブリース会社のみです。

ですから、入居者の入退去があっても、それに伴って発生する費用などを計上する必要がなく、その分、収支の管理が簡単で確定申告も比較的楽になります。

入居者トラブルを回避できる

サブリースにすると入居者とのトラブルに巻き込まれずにすむので、精神的に楽というメリットもあります。

さらに、トラブルの内容はサブリース契約に影響しないため、トラブルが起きても物件のオーナーは保証された賃料をきちんと受け取ることができます。

不動産投資におけるサブリースのデメリット

サブリースデメリット

不動産投資方法としてサブリースを考える際に押さえておきたいデメリットは以下の通りです。

デメリット
  • 家賃収入が減る
  • 入居者が選べない
  • サブリース会社の倒産リスクがある

家賃収入が減る

サブリース契約を結ぶと、高い保証料を家賃収入から差し引かれるため賃貸経営の収益はグッと減ってしまいます。

入居時の敷金や礼金も受け取れなくなるので、物件をサブリースした場合、高い収益は望めないでしょう。

入居者が選べない

サブリース契約を結んだ場合、物件への入居者の審査はサブリース会社が行います。

サブリース会社は、空室が発生して家賃収入がなくても、物件オーナーに空室保証を支払わなければなりません。そのため、入居してくれればどんな人でもいいと考えます。

場合によっては、オーナーとしては入居してほしくないような人が入居する可能性もあります。

サブリース会社の倒産リスクがある

サブリース会社が倒産してしまうという可能性もゼロではないので、そのリスクも考える必要があります。

サブリース会社が倒産すると、サブリース会社が入居者と結んだ賃貸借契約は、物件オーナーが引き継ぐの一般的です。その際、サブリース会社が入居者から預かった敷金は回収できないと考えておいた方がいいでしょう。

サブリース契約は家賃保証?

サブリース=家賃保証

サブリース契約の最大の魅力である家賃保証ですが、サブリースの仕組みやデメリットを見ると、果たして、本当にサブリースは家賃保証になりうるのかという疑問が湧いてきますよね。

実際に「サブリース契約=家賃保証」となるのかどうか、ここでは考えていきます。

不動産投資家が引っかかるサブリース契約の巧妙な落とし穴

サブリース契約の提案をするのは、建設会社と結託した家賃保証会社を兼ねた管理会社です。

サブリースを勧める際には、「空室リスクがないこと」「家賃下落リスクをカバーできること」などの家賃保証のメリットが伝えられます。

しかし、実際に家賃収入が減っても、これらのリスクを家賃保証でカバーすることは難しいでしょう。

その理由として、サブリース契約の条項に「保証する家賃は周辺相場の変動により変えることができる」という内容が必ず明記されているからです。

新築時から年月が経ち入居者が何回か入れ替わると、家賃は下がり入居率も悪くなります。これは自然なことで、その都度オーナーが手を打たないと家賃はどんどん下落していきます。

また、エリアによっては、空室がかなり増えるかもしれません。

サブリース会社は、そのような家賃下落が発生する状況になった際に、家賃保証の金額自体を変えられる契約しか基本的には結びません。

つまり、必ずしも「サブリース契約=家賃保証」とはならないのです。

まとめ:不動産投資で成功するにはサブリース契約はおすすめできない

成功しているプロの不動産投資家の投資手法を見てみると、本当に様々な方法があります。

新築が得意な人もいれば、中古物件を中心に投資している人もいます。管理方法も様々で、自分で管理している人もいれば管理会社にすべて委託している人もいます。

けれど、1つ言えることは、サブリース契約で家賃保証を受けている人はとても少ないということです。

不動産投資におけるリスク回避はサブリースに頼らないこと

空室リスクや家賃下落リスクに対して、自助努力でそれを完全に回避することは難しいでしょう。

しかし、だからといって、サブリース契約を結ぶことがリスク回避になるとも言い難いのが現状です。

空室リスクや家賃下落リスクに対して、自分で対処できないと考えるのであれば、そもそも不動産投資をすること自体を考え直した方がいいです。

サブリース契約は、あくまで数あるリスク回避術の中の1つと心がけておくと良いでしょう。

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