不動産投資に限らず投資をしている人なら「レバレッジ」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
レバレッジとは、少ない資金で大きな資金を動かすことを意味していて、言わば「テコの原理」だと認識してもらうと分かりやすいと思います。
どちらかと言うと株式投資やFXなどで用いられることが多いですが、不動産投資でもレバレッジを上手く活用することで大きなメリットが得られます。
そこで今回は、不動産投資におけるレバレッジの考え方と活用法について解説していきたいと思います。
目次
不動産投資のレバレッジとは?

不動産投資におけるレバレッジとは、金融機関から融資を受けて自己資金の何倍も大きな資金を動かすことを指します。
例えば、自己資金が500万円で5,000万円の不動産投資用物件を購入したとすると、500万円という自己資金に対して10倍の不動産投資をしていることになり、レバレッジは10倍ということになります。
このように、レバレッジを効かせることで自己資金の何倍もの不動産投資をすることができます。
不動産投資のレバレッジ活用法

レバレッジを効かせると少ない資金からでも大きな資金を動かすことができますが、当然リスクもあります。
不動産投資における最大のリスクは空室リスクです。
例えば、2億円の不動産投資用物件をフルローンで購入した場合、利回りが10%だとすると年間で2,000万円の家賃収入が得られます。
ここから諸経費(年額1,200万円と仮定)を差し引くと、800万円が毎年キャッシュとして手元に残ります。
ただし、これは一年間満室だった場合の計算で、当然空室が出る可能性も十分あります。
また、物件の修繕など大規模な修繕費が発生することも考えられます。
そうなると収支バランスが崩れてしまいまい、最悪の場合、破産も考えられます。
こういった事態を防ぐためにも、空室対策と適正なレバレッジで不動産投資を行うことが重要になります。
適正レバレッジは「ローン返済比率を満室時の年間家賃収入の40%以下にする」ことが1つの目安とされています。
ローン返済比率が40%なら、諸経費が20%空室率が20%だとしても残り20%がキャッシュとして手元に残ります。
これなら不測の事態が起きても対処できます。
少ない自己資金で大きな不動産投資ができるレバレッジは確かに魅力的ですが、適正なレバレッジで投資を行わないと最悪破産するリスクもあります。
なので、不動産投資をする場合、余裕を持ったレバレッジを心がけましょう。
空室対策については、コチラの記事で詳しく解説しているので合わせて読むと理解が深まるのでおすすめです。
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不動産投資でレバレッジを効かせるメリット

続いて、不動産投資でレバレッジを効かせるメリットについて解説していきます。
レバレッジを効かせる主なメリットは、
- 少ない資金からでも効率的な資産形成ができる
- 他社の資金で不動産投資ができる
- 現物資産が担保になるため高額でもスムーズに融資を受けられる
少ない資金からでも効率的な資産形成ができる
レバレッジ効果の最大のメリットはやはりこれですね。
レバレッジを効かせることで少ない自己資金からでもその何倍もする金額の不動産投資用物件を購入することができます。
本来ならば個人が不動産投資などの高額な投資をするには何年も自己資金を貯めなければいけませんが、レバレッジを利かせることで短期間で高額な不動産投資を行うことができます。
もちろん、それだけ大きな金額の融資を受けると毎月のローン返済額の負担が増えますが、その分は不動産投資で得られる毎月の家賃収入で返済していけば良いので大丈夫です。
「そんな簡単ではない」と思う方もいるでしょうが、入居者需要の高い物件を上手く選ぶことができれば、空室率を最小に抑えることでき、毎月安定した家賃収入を得ることができます。
そうすると、毎月の家賃収入がローン返済額を下回ることはありません。
つまり、レバレッジ効果を最大限活用するには、物件選びも重要だということです。
優良な物件選びのポイントはコチラの記事で詳しく解説しているので、是非読んでみてください。
他社の資金で不動産投資ができる
本来、株式投資や為替取引などの投資には自己資金が必要になります。
しかし、不動産投資なら「金融機関からの融資=他社の資金」で投資が始められます。
この点が不動産投資と他の投資では根本的に異なります。
投資対象となる不動産は不動産そのものに価値が付きます。
また、「お金を借り入れる=借金」というイメージがありますが、不動産投資なら入居者の家賃収入で借り入れたお金を返済するころができ、やがて借り入れたお金を完済し終わったら負債のない不動産という資産が出来上がります。
こうなってしまえば、毎月家賃収入として資産を増やし続けることが可能です。
このように、レバレッジの本質を理解しておけば安定した資産源を作り上げることができるのです。
現物資産が担保になるため高額でもスムーズに融資を受けられる
そもそも、なぜ不動産投資だけこんなに高額な融資を金融機関から受けることができるのでしょうか?
しかも、株式投資や為替取引などに比べて低金利で融資期間も長いです。
結論から言うと、不動産投資は不動産事態が現物の資産であり担保になるからです。
一方、株式投資や為替取引の場合は、もし投資に失敗したらキャッシュそのものが減ってしまい、金融機関としては貸し倒れてしまうリスクがあるからです。
その点不動産投資なら、万が一、ローンの返済ができなくなっても不動産投資用物件を売却してしまえば、その他の投資に比べて融資したお金を回収しやすいからです。
こういった要因により、不動産投資は高額の融資が受けやすくなっているのです。
ただし、1つ注意してほしいのが、不動産投資用物件の資産価値です。
物件の資産価値が高いとより高額の融資が受けられる反面、資産価値が低いと融資額が少なくなります。
不動産投資用物件を選ぶ時は資産価値を見極めましょう。
不動産投資でレバレッジを効かせるのは危険なのか?


レバレッジを効かせるとは、要は借金をするということなので危険だと感じる人も多いと思います。
多くの方が「借金=危険」という認識をお持ちだと思います。
本当にそうなのでしょうか?
それなら、ある企業が新規事業を興すために金融機関から5億円の借金をしたと聞いてあなたはどう思いますか?
おそらくほとんどの人が「危険だ」という感情を持つことはないと思います。
一方、あなたの友達が「5億円の融資を受けた」なんて言ってきたら、大抵の人は「危ないからやめた方がいい」と言いますよね?(現実的に個人で5億円の融資を受けるのはかなり困難ですが)
なぜ個人と企業でここまでの差があるのでしょうか?
それは、個人個人で借金に対するイメージの差があるからです。
借金と言っても「良い謝金」と「悪い借金」があります。
自分の私利私欲のために使い、なんの利益も生み出さない借金は悪い借金です。
それに比べて、利益を生み出すための借金は良い借金です。
不動産投資の場合、レバレッジを効かせるために借金をしますが、それは将来的な資産形成のためですし、自己資金だけでは効率的な不動産投資ができません。
それに、不動産投資の場合は家賃収入という形で借金を返済することができ、いずれは負債のない不動産という資産を手にすることができます。
つまり、何が言いたいのかというと、
借り入れたお金を上回る利益を上げられるなら、借金は全く問題はありません。
ただし、不動産投資で借り入れたお金を上回る利益を上げることはそんなに簡単なことではありません。
不動産投資に関するノウハウをしっかりと学び、利益を上げるために最大限の努力をしましょう。
まとめ
不動産投資のレバレッジ効果について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
レバレッジ効果を最大限活用することは不動産投資で成功するための重要な要因の1つです。
不動産投資でレバレッジ効果を活用したいと考えている人は是非この記事を参考にしてみてください。
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