FFO倍率って何?REITの重要指標をどこよりも分かりやすく解説

J-REIT(以下、REITと略)の重要指標の一つに『FFO倍率』があります。

FFO倍率とは、収益力に着目し、REIT銘柄が割高か割安かを考えるための指標であり、REITを行う上でとても重要になります。

ただ、重要であるにもかかわらず、FFO倍率について正しく理解している人は少ないようです!

そこで今回は、FFO倍率の意味や計算方法など徹底解説していきたいと思います。

FFO倍率とは

FFO倍率とは

不動産投資は、不動産を運営することで得られるキャッシュフローが重要になります。

そのため、「何年で元がとれるか?」を判断する際に参考になるFFO倍率は重要な指標となります。

REITにおけるFFO倍率の計算式は次の通りです。

計算式
FFO倍率=投資口価格÷1口あたりFFO

この式を正しく理解するために、まず「FFOとは何なのか?」から解説していきます。

FFOとは?

FFOとは『Funds From Operation』の略で、REITからどれだけのキャッシュを生み出されているのかを表した指標になり、計算式は次の通りです。

計算式
FFO=当期純利益+減価償却費+(不動産売却損-不動産売却益)
減価償却費というのは、実際にはお金を支払っていないけれど会計上は支払いがあったとみなされる費用のことです!

そのため、実際に稼いだお金(利益)を求める際には、減価償却費を足し戻します。

また、FFO倍率はFFOに対して投資口の時価総額が何倍かを算出したものです。

もしくは、FFOと投資口の時価総額をそれぞれ投資口総数で割って、「1口あたりFFOに対して投資口価格が何倍か?」を算出したものと考えてもいいでしょう。

では、具体的に数字を当てはめて考えてみましょう!
具体例

FFOが7億円のREITが1万口の投資口で構成されていて、投資口価格が35万円だとすると、FFO倍率は次のようになります。

【1口あたりFFO=7億円÷1万口=7万円】

【FFO倍率=35万円÷7万円=5倍】

つまり、このREITのFFO倍率は5倍ということになります!

FFO倍率と減価償却費

FFO倍率と減価償却

REITでFFO倍率が重要視されるのは、不動産投資が減価償却費ありきのビジネスだと言っても過言ではないからです。

そこで、不動産投資においてとても重要な『減価償却』という考え方を解説します。

減価償却費とは

例えば、1億円の不動産物件を購入するとします。

この時、買主は売主に1億円を支払うので、買主にとっては1億円の支出となります。

しかし、会計上のルールとして、不動産のような大型設備はその年に全額を経費にすることができません

つまり、1億円の物件を購入しても、その年に全額を経費にすることができないということです!

その代わり、この不動産の耐用年数が20年だった場合、1億円を20回に分けて毎年500万円ずつ経費として計上します。

これを『減価償却』と言います!

不動産投資では、この減価償却があるため、会計上の利益とキャッシュフローに大きな違いが出てきます。

不動産の減価償却ってどうなってるの?計算の仕方と注意点

2019年2月13日

会計上の利益とキャッシュフローの関係性

例えば、先ほどの不動産の場合、賃料収入が年間2,000万円だったとしましょう。

すると、会計上の利益は経費500万円を差し引いた利益となり、1,500万円の黒字となります。

しかし、実際には物件を1億円で購入しているので、キャッシュフローは賃料収入2,000万円に対して1億円のマイナスですから、8,000万円の赤字です。

次年度についても計算は変わってきます!

物件価格の1億円は前年に支払っているので、今年の支出はありません。

ところが、減価償却によって20年に渡り毎年500万円の経費を計上するというルールなので、会計上の利益は、この年に関しても500万円の減価償却費を差し引いた1,500万円の黒字になります。

一方で、キャッシュフローでは支出がないので、賃料収入2,000万円はそのまま2,000万円の黒字になります。

まとめると、次のような違い生じます!
不動産を購入した初年度
  • 会計上の利益:1,500万円の黒字
  • キャッシュフロー:8,000万円の赤字
2年目以降
  • 会計上の利益:1,500万円の黒字
  • キャッシュフロー:2,000万円の黒字

このように、不動産投資においては、会計上の利益とキャッシュフローが大きくずれます

これは、REITにおいても同じことが言えます!

REITでは、毎年投資家に支払われる分配金の原資となるのは「賃料収入から生まれたキャッシュフロー」なので、会計上の利益よりもキャッシュフローが重視されるのです。

FFO倍率の見方

FFO倍率の見方

FFO倍率は、数字が低ければ低いほど割安とされています。

具体的な活用法
まず、REITの全銘柄のFFO倍率の平均を取り、狙っているREIT銘柄のFFO倍率が平均より下であれば割安と判断して良いでしょう。
ただし、上記の活用法がすべて当てはまるわけではありません!

例えば、決算期ごとの当期純利益が減っていくなどして、1口あたりFFOが今後下がる場合、そのREITのFFO倍率は割安とは言いきれません。

また、FFO倍率が割安の場合に考えられるリスクとして、「物件の築年数が古い」「大型テナントの退去が決定している」「物件に競争力がない」などがあります。

FFO倍率とPER(株価純資産倍率)の違い

FFO倍率に類似しているとしてよくよく比較されるものに『PER』がありますが、FFO倍率とPERは大きく異なる点もあります。

それは、会社によって同じ業種だったとしても収益性が違うという点です。

一方、REITは投資対象がすべて不動産です。

不動産の収益性は安定していて、株式銘柄ほど収益性に大きな差異はありません。

つまり、REITのFFO倍率は収益性の違いを考える必要がなく、素直に捉えることができる指標というわけです!

まとめ:長期的な利益を狙うならFFO倍率は重要

REITは、長期的に安定した分配金収益を得ることを目的に始める人も多いと思いのではないでしょうか?

そういった方は、FFO倍率をしっかりと理解して、「狙っているREITが割安かどうか?」しっかりと判断しましょう。

FFO倍率だけでなく他の指標も参考にしよう

REITを比較するにあたって、FFO倍率が重要な指標であることは間違いありませんが、FFO倍率だけを見て売買の判断をするのは賢明ではありません。

REITの銘柄選択をする際には、NAV倍率や分配金利回りなど、FFO倍率以外の指標も参考にしましょう。

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