アパート修繕費のパターン別相場やアパート修繕に関する失敗例をご紹介

アパート経営では、築年数が経つにつれて修繕費の割合は大きくなります。

そのため、キャッシュフローを圧迫しかねない修繕費を無視してアパート経営に乗り出すのは非常に危険です。

最低でも以下の3つは、アパート経営を始める前に押えておくべきポイントと言えるでしょう!
  • どれくらいのスパンで修繕が必要になるのか?
  • どの箇所を修繕する必要があるのか?
  • どれぐらいの修繕費が必要になるのか?

そこで今回は、アパートの修繕に関する情報を網羅してお届けしていきます。

不動産オーナーだけでなく、入居者にとっても必要な情報を盛り込んでいるので参考にしてみてください!

アパートは定期的に修繕費がかかる?

アパート修繕費

アパートに限らず、建物は時間の経過とともに老朽化していきます。

つまり、どれだけ丈夫なアパートでも定期的な修繕は必要であり、修繕費がかかるのです!

具体的には、アパートの外側と内側でそれぞれ修繕が必要な箇所があります。

  • アパート外側:屋根、外壁、金属部分の改修等
  • アパート内側:給湯器、エアコン、内装等
 

また、アパートの修繕といっても、それぞれ目的や内容に違いがあり、費用も大きく異なるので、できれば修繕費用は分けて準備した方が良いでしょう。

アパートの修繕は、大きく分けて次の2種類です!
  • 大規模修繕
  • 原状回復修繕(入退去時の修繕)

大規模修繕

アパートは、10年から15年に1度の周期で大規模修繕が必要です。

アパートの機能に直接関わる設備や外壁、雨漏り防止などの工事が主になります!

このメンテナンスにはかなりの修繕費用がかかりますが、定期的にやっておかないとアパート本来の機能を損ねるだけでなく、資産価値の下落に繋がりかねません。

そのため、修繕費用はきちんと積み立てておきましょう。

原状回復修繕(入退去時の修繕)

アパート経営をしていると、入退去は避けては通れません。

入居者が退去して次の入居者を募集する際には部屋のクリーニングを行いますが、それと合わせて、必要があれば修繕を行います。

主にふすまや網戸の張り替え、クロスの張り替えや不具合がある機器類の交換などを行います!

入居者に気持ちよく住んでもらうためにも、大規模修繕に加えてこれらの修繕に関しても修繕費用を予算に組み込み、必要に応じて修繕を行いましょう。

なお、大規模修繕および原状回復修繕でメンテナンスが必要になる主な項目を以下でまとめました。

  • 障子、襖、網戸張り替え
  • クッションフロア張り替え
  • クロス張り替え
  • 鉄製部品の防錆工事
  • エアコン交換
  • 給湯器交換
  • 給水ポンプ交換
  • 外壁改修
  • ベランダの防水工事
  • 屋根、屋上の防水工事

アパート修繕費はオーナーと入居者のどちらが負担すべき?

アパート修繕費の負担

入退去時にトラブルになることが多い修繕費用の問題ですが、「オーナーと入居者のどちらが負担しなくてはならないのか?」気になる方も多いのではないでしょうか?

原則として、アパートなどの賃貸住宅は『原状回復義務』があります。

原状回復義務とは、入居者が退去するときには入居時の状態に戻しておかなければならないという義務です。

長年住んでいれば汚れたり劣化するのは避けられず、「自然に劣化したものに関しては入居者は修繕費用を払う必要はない」というのが、一般的な認識です。

これらの修繕費用は、保証金や敷金から差し引かれるので、オーナー負担と言えるでしょう!

しかし、入居者が意図的に大きな傷や汚れをつけた場合や、取り扱い方が悪かったせいで耐用年数を待たずに設備を壊してしまった場合などは、入居者が修繕費用を負担しなければならないケースがあります。

修繕費用はケチるな!

オーナーは、キャッシュフローを豊かにするために「家賃をあげるか?」「コストを削減するか?」の2択を迫られます。

家賃をむやみに上げると競争力が低下してしまい、空室リスクが高まるのでおすすめしません!

そのため、おのずとコストである修繕費用の見直しが必要になりますが、必要な修繕をケチることはおすすめしません

なぜなら、修繕を怠るとアパートの資産価値の下落に繋がりかねませんし、入居者とのトラブルにも繋がるからです。

アパートの評判が下がってしまうと空室リスクが高くなってしまうので、これだけは避けなければなりません。

修繕費用については『必要経費』とみなし、必要な時は惜しまずきちんと修繕した方が、長い目で見た場合にアパート経営の収入を安定させる賢明な方法と言えるでしょう。

アパート大規模修繕における修繕費用

アパート大規模修繕費用

「アパートの修繕は避けて通れない」と腹をくくると、次に気になるのが『修繕費用』ではないでしょうか?

中でも、大規模修繕は修繕費用も高額になるので、相場を知っておきたいですよね。

そこで、大規模修繕が必要な項目について、修繕の周期と修繕費用の相場をご紹介します。

大規模修繕の主な工事内容は次の6つです!
大規模修繕
  • 屋上・屋根の防水工事
  • ベランダの防水工事
  • 外壁改修
  • 給水ポンプ交換
  • 給湯器・エアコン交換
  • 鉄製部品の防錆工事

屋上・屋根の防水工事

アパートの屋根には防水加工が施されていますが、これは半永久的なものではありません。

防水加工は経年劣化し、雨漏りの原因になるので注意しましょう!

また、雨漏りはクレームの原因になるだけでなく建物全体の損傷をまねくので、定期的にメンテナンスする必要があります。

メンテナンスの周期としては、10年~15年と考えましょう。

アパートの築年数が10年を超えたら意識しておきましょう!

なお、修繕費用の相場は1平方メートルあたり1万円前後です。

ベランダの防水工事

屋根と同程度の周期で劣化するのがベランダの防水加工です。

ベランダの防水加工が劣化すると、各戸に雨水が侵入してしまいます。

修繕費用の相場は、1平方メートルあたり7,000円程度です。

屋根よりも工事しやすいので修繕費用も若干安くなります!

外壁改修

外壁ってそんなに劣化するものですか?
雨風だけでなく紫外線にもさらされるので意外と劣化が進むのが早いんです!

外壁が劣化すると、見た目が悪くなるだけでなく内側の劣化を進めることもあります。

外壁に関しても、10年~15年の周期で改修工事を行う必要があります。

10年経過時点で劣化が目立つようであれば、早めに修繕工事を検討してもいいでしょう。

外壁の修繕費用には若干の開きがありますが、相場は大体1平方メートルあたり1万円~3万円ほどです。

ただし、アパートの階数や塗装の回数、洗浄の有無などで変わってきます!

給水ポンプ交換

アパートに必ずある設備として『給水ポンプ』があります。

給水ポンプは、アパート内の各戸に給水するための設備で、15年~20年ほどで修繕が必要です。

給水ポンプを自分で取り付けることはできないので業者にお願いする必要があります!

修繕費用の相場は、工賃込みで70万円~150万円程度です。

給湯器・エアコン交換

アパート経営では、各戸にある住宅設備の修繕も必要になります。

主に給湯器やエアコンが該当し、使用頻度も高いため10年~15年で寿命を迎えます。

1台あたりの修繕費用は工賃込で10万円前後になります。

思ったより安いですね!
ただし、費用相場✕戸数分必要になります!

鉄製部品の防錆工事

雨水に晒されて錆びてしまう鉄製部分は、定期的に塗装をして防錆する必要があります。

修繕費用の相場は、1平方メートルあたり4,000円前後になります。

修繕の周期は大体5年を目処に考えておきましょう!

アパート原状回復修繕における修繕費用

アパート原状回復修繕費用

アパート経営では、大規模修繕の他にも、入退去時にまとまった修繕費用が必要となります。

こちらも手を抜くと集客力に大きく影響してくるので、必要な修繕は怠らずに行うようにしましょう。

原状回復修繕の主な内容は次の4つです!
原状回復修繕
  • 壁紙の張り替え
  • クッションフロアの張り替え
  • 障子・襖・網戸張り替え
  • ハウスクリーニング

壁紙の張り替え

壁紙は入居者が故意に破いたりしない限り修繕する必要はなさそうですけど…
何年も経つと色褪せたり細かい傷や汚れがつくものです!

壁紙の張り替えは内装業者に依頼すると1戸あたり4万円~6万円ほどかかるので、修繕費用としてしっかり準備しておきましょう。

クッションフロアの張り替え

クッションフロアとは、キッチンやトイレなどに敷かれている少し柔らかい素材の床材のことです。

「食器などを落としても割れにくい」「階下への音漏れ防止」といったメリットがあります!

アパートではよく用いられていますが、日常生活の中で汚れが目立ってきてしまうので、入退去時にアパート修繕の一環として張り替えることが多いです。

修繕費用は、1戸あたり4万円~5万円程度が相場です。

障子・襖・網戸張り替え

アパートによっては障子や襖がないこともありますが、該当する場合は修繕費用が数万円程度かかります。

これぐらいの修繕ならオーナー自身が行うことも可能です!

その場合、必要なのは材料費だけなので、すべて合わせても1万円を超えることはないでしょう。

ハウスクリーニング

厳密にはアパートの修繕ではありませんが、入退去時には、普段は手を入れないようなところも含めて専門業者に徹底的に大掃除してもらうことが一般的です。

これを『ハウスクリーニング』と言います!

ハウスクリーニングに関しては、各設備ごとに相場が異なるので、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

ハウスクリーニングの相場やおすすめの業者を併せて解説!

2019年2月12日

アパート修繕費用で入居者とトラブルにならないための対処法

アパート修繕のトラブル対処法

アパート経営において入居者と最もトラブルになりやすいのが、『退去時の原状回復費用』についてです。

このトラブルを回避するために、入居者だけでなくオーナーも知っておくべき事項についてご紹介します。

トラブルを回避するカギは契約書と重要事項説明書

新しい入居者がアパートなどの賃貸住宅に入居する際には、必ず「契約の締結」「重要事項の説明」をする必要があります。

退去時のトラブルを回避するには、退去時の取り決めについ契約書にきちんと明記しておくことです。

特に、原状回復費用の負担については不明瞭な点がないようにしましょう!

原状回復については、国土交通省が『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』というルールを提示しています。

法的な拘束力はありませんが、多くの賃貸契約がこのガイドラインに準拠しているので、よく分からない場合は確認してみましょう。

また、入居者側は、契約前の段階で原状回復義務に含まれていないものに関しては請求がきても支払う義務がないので、泣き寝入りせず突っぱねても問題はありません。

そのため、契約内容と重要事項説明の内容はしっかりと確認して、分からないことは契約する前にクリアにしておきましょう。

オーナー側としても、心地よく取引するために契約内容を明記して曖昧な点がないようしておきましょう!

アパート修繕に関するトラブル事例をご紹介

アパート修繕のトラブル事例

最後に、退去時の修繕費用に関してトラブルになった方々の事例を簡単にご紹介します。

トラブル事例を反面教師として、ご自身のアパート経営に役立てましょう!

敷金以上の修繕費が発生!入居者に原状回復費用の支払いを拒否された

約4年半住んでいた入居者が、更新契約をしたばかりににもかかわらず、突然退去してしまいました。その後、家を確認した所、家の中はひどく汚れており、一部、善管注意義務違反と思われる箇所も発見しました。前の入居者に貸し出している時にはそのようなダメージはありませんでした。入居者に修繕費の支払いを要求したのですが、支払いを拒否されてしまい、とても困っています。

引用:https://www.chintaikeiei.com/taino/ct/60/

修繕箇所
  1. 横向きについていたドアノブが縦に曲がっていた
  2. 扉下の隙間を埋める為のテープが貼られており、テープを剥がすと塗装が剥げていた
  3. 換気用レジスターのフタが壊れて外れていた
  4. フローリングの汚れが酷く、一部は塗装が剥げていた
  5. LDK窓枠のクロス部分がクロス下の木材にまでカビが侵食していた

借主の過失でキッチンのシンクを取り替えることになった

マンション家主をしていますが、借主が退去した際に、キッチンのシンク部分に毀損箇所(水漏れを引き起こす穴)が見つかりました。借主も過失を認めています。また、シンク自体の修繕は不可能で、取り替える必要があるそうです。費用負担を分配して借主に請求したいと考えていますが、耐用年数が15年以上過ぎていることもあり、借主に原状回復費用を請求できるかどうか、私では判断しかねています。

引用:https://www.chintaikeiei.com/taino/ct/60/

以上、アパート修繕に関するトラブル事例をご紹介しました。

もし、自分が同じような状況に陥った場合、どうすればいんですか?
万が一、同じような状況に陥った場合は国民生活センターに相談するのが良いでしょう!

ただ、大前提として、このようなトラブルに陥らないよう努力するのが最優先です。

そのため、契約の段階で重要事項の説明や契約内容を貸主と借主の双方でしっかり共有しておきましょう。

まとめ

アパート経営をするにあたって、「修繕費用が予想以上にかかる」と驚いている人もいるのではないではないでしょうか?

ただ、アパート経営を行う上で修繕費は絶対に必要な経費です!

効率よくアパート経営を行うためにも、予算にきちんと組み込んで、計画的に準備しておきましょう。

アパート修繕費の相場を把握したところで、いよいよ実際にアパート経営を始めましょう!

なお、アパート経営を成功させる秘訣に関しては、【「アパート経営は儲かる」は本当なのか?賃貸経営の成功の秘訣を大公開】で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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