最近、アパート経営を始めるサラリーマンが増えてきており、「サラリーマン大家」なんて言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
アパート経営は、比較的簡単に『不労所得』を手に入れられると思われがちですが、実際には失敗する人が後を絶ちません。
そのため、アパート経営を始める場合、失敗者たちを反面教師として、堅実な経営を行う必要があります。
そこで今回は、アパート経営で失敗する人の特徴や失敗しないための対策などを解説していきたいと思います。
目次
アパート経営の現状を把握し失敗を回避しよう!

アパート経営は、賃料収入を毎月安定して獲得できるため、株式やFXなどの別の投資法と比較して、「高い安定性がある投資」と言われています。
さらに、アパート経営をスタートする際に、特に専門の資格などは必要ありません。
では、どうしてアパート経営で失敗することがあるのでしょうか?
アパート経営をスタートする場合、最低限、次のようなことなどを検討する必要があります。
- アパートはどのようなところで経営するか
- どの程度イニシャルコストと運営コストがかかるか
- 融資をどのような金融機関から受けるか
- どの程度の自己資金が必要か
- 儲けがある運営・管理をいかに行うか
アパート経営と一言で言っても、オーナーが学習すべきことは非常に多く、このようなノウハウ・知識が不足したままでスタートするため失敗してしまうのです。
アパート経営で失敗する人の特徴

実は、アパート経営で失敗しやすい人には、ある共通の特徴があります。
アパート経営で失敗しやすい人の特徴は、以下のとおりです。
- 物件さえ買えば儲かると考えている
- 利回りのみを重要視し過ぎる
- アパートの立地が悪い
物件さえ買えば儲かると考えている
アパート経営は、破綻することはそれほど多くありませんが、物件を購入しただけで賃料収入を得られるほど簡単なものではありません。
アパート経営には様々なリスクがあり、中でも『空室リスク』はアパート経営の収支に直結する非常に大きなリスクです。
空室が増えると、十分な賃料収入が得られないため、最悪の場合、破綻する危険もあります。
そのため、物件購入後も、高い入居率を維持するための努力を常に行う必要があります。
空室リスクの対策については「これで空室は怖くない!不動産投資の空室リスクを防ぐ5つのポイント」で詳しく解説しているので、よければ参考にしてみてください。
「物件さえ購入してしまえば、いつも満室で賃料収入が獲得できるだろう」と考えている人は、アパート経営に失敗する可能性がとても高いです。
利回りのみを重要視し過ぎる
アパート経営の利回りというのは、投資した金額に対する1年間に入る賃料収入の比率です。
例えば、1棟アパートが3,000万円で10%の利回りであれば、1年間の賃料収入は300万円になります。
また、利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の二種類があり、両者ともあくまで収益性をあらわす目安に過ぎません。
さらに、相場よりも利回りが高いアパートの場合、「再建築ができない」「共用部分の設備のメンテ費が高い」などのデメリットが絡んでいる場合が多いので注意しましょう。
このように、物件を利回りのみを重要視して購入しても、想定していた賃料収入を得られないケースが多いということもしっかりと把握しておきましょう。
利回りに関しては、「何%が理想?不動産投資における利回りの相場について解説!」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
アパートの立地が悪い
アパート経営に限らず、不動産投資において『立地』は非常に重要な要素の1つです。
どれだけ魅力的な物件でも賃貸需要のない郊外や周辺環境の悪い地域だと、高い入居率は期待できません。
好立地な物件の条件には、具体的には以下があげられます。
- 人工が集中しており賃貸需要が高い都市部
- 最寄り駅から徒歩10分圏内
- スーパーやコンビニなどが近くにあり、周辺環境の利便性が高い
ただ、上記のような物件は、当然ですが、人気が高く、他の投資家たちも狙っているので、必然的に物件価格も高くなります。
都内の好立地物件だと、ワンルームで数千万円もする物件もざらで、普通のサラリーマンにはなかなか手が出しづらいかもしれません。
そのため、ご自身のお財布事情と相談しながら、なるべく上記の条件を満たすような物件を根気強く探しましょう。
アパート経営に失敗した方の実例


続いて、アパート経営に失敗した方々の実例をいくつかご紹介します。
アパート経営をすると勝手に賃料収入が獲得できると思っていました…
他の人から聞いた話で、アパート経営をすると賃料収入が獲得できると思っていました。
しかし、実際に買ったアパートは駅から遠いのでなかなか満室にならず、管理費や税金などで赤字になって、最終的に損をしました。
アパート経営について事前に全く学習せずに、管理会社に全て丸投げしてしまったことを後悔しています。
表面利回りのみを重要視しすぎました…
しかし、買ってみれば、多くの修繕箇所があることがすぐに分かって、無駄な出費がかさみました。
しかも、物件を購入したエリアは人口が少なくなっているため、空室が継続していました。
最終的には、赤字が継続したため、アパート経営ができなくなりました。
周りの状況を把握せずにアパートを購入してしまいました…
1棟アパートを、東京の近郊で買いました。
アパートの近くには大学があり、学生の賃貸需要が非常に高いエリアでした。
はじめのうちは賃料収入もどんどんアップしていきましたが、大学生協がアパートの周りに学生寮を複数建て始めたことで状況は一変しました。
アパートから学生寮に人が移らないように、リフォームや家賃を下げたりするなどの対策を色々と行いましたが、最終的に赤字になってしまい、仕方なくアパートを売却することになりました。
実例を踏まえた総括
失敗した方々の実例を見てもらうと分かる通り、先程解説した失敗する人の特徴が全員見事に当てはまっています。
このように、アパート経営では「賃料収入が欲しい」という安易な理由で始めたり、目先の利益ばかりに目がくらむと失敗するリスクが高まります。
そのため、アパート経営を始める際には、長期的な収支計画を明確にし、事前に最低限の知識を身に着けておくことを心がけましょう。
アパート経営で失敗しないための対策とは?


ここまで、アパート経営で失敗しやすい人の特徴や実際の失敗事例をご紹介してきましたが、「失敗しないための具体的な対策が知りたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか?
そこで、ここでは、アパート経営で失敗しないための具体策をご紹介します。
- 空室になった際の対策を検討しておく
- 実質利回りを把握する
- 立地やエリアを調べる
空室になった際の対策を検討しておく
可能な限り空室をなくすことがアパート経営を成功させる一番の近道といっても過言ではありません。
しかし、入居率を常に100%にすることははっきり言って不可能です。
そのため、高い入居率を保つ努力をしつつ、いざ空室になった際の対策を前もって検討しておくことが重要になります。
例えば、不動産会社に入居者の斡旋をしてもらったり、敷金・礼金が無料のキャンペーンなどを実施したりすることが挙げられます。
こういった対策をすることで、空室が出ても、比較的早く、新たな入居者を迎え入れることができます。
実質利回りを把握する
アパートを買う際は、実質利回りを把握することが重要です。
物件の収益性を把握するために表面利回りを参考にする人がいますが、表面利回りにはアパート経営で発生する諸経費が含まれていません。
そのため、事前の収支計画と実際にアパート経営を始めた際の収支とでズレが生じることがあります。
ですので、アパート経営を始める際は、実質利回りをしっかりと把握しておきましょう。
ただ、「とりあえず大まかな相場を把握したい」という場合は、表面利回りも有効です。
はじめは表面利回りで他のアパートとの違いをざっくりと比較して、実際に物件を購入する際に実質利回りを算出すると良いでしょう。
立地やエリアを調べる
アパートを買う場合は、需要に対して供給が適切にできるかを判断する必要があります。
アパート需要のないエリアの物件を購入しても、高い入居率は期待できませんからね。
そのため、購入予定の物件が決まったら周辺環境を調べて、アパート需要があるのかどうかを確認しましょう。
アパート経営で失敗しないために最低限の知識を身に着けよう!


先程、アパート経営を成功させるには、事前に最低限の知識を身に付ける必要があると解説しました。
そこで、最後に、アパート経営を成功させるためのおすすめの勉強方法をご紹介します。
おすすめの勉強方法は以下のとおりです。
- 書籍で学ぶ
- ブログで学ぶ
- セミナーに参加する
- 一括資料請求サイトを利用する
書籍で学ぶ
アパート経営をスタートする前に、ネットで情報を集めるのもいいですが、中には信憑性の薄い情報もあり、初心者にはどの情報を信用していいのか判断するのが難しいと思います。
そこでおすすめしたいのが、書籍を使った勉強法です。
書籍はネットの情報と違い、アパート経営に関する有識者が正しい情報を提供してくれるため、アパート経営の初心者にはうってつけです。
なお、不動産投資に関するおすすめの書籍に関しては、「【2019年最新版】不動産投資の初心者が読むべきおすすめの本5選」で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ブログで学ぶ
アパート経営に関する情報を集めるにあたって、ブログを活用することも有効な手段の一つです。
アパート経営を実際に行っている方のブログには、アパート経営における自分自身の物件の選択方法や失敗談など、『リアルな情報』が掲載されており、とても参考になります。
本サイトでも「不動産投資をするなら絶対に読んでおくべきおすすめブログ10選」でおすすめのブロガーを紹介しているので、ぜひ読んでみてください。
セミナーに参加する
不動産会社の中には、不動産投資に関する基礎的な知識の提供や非公開物件の公開など、有益なセミナーを開催している会社もあり、初心者でも気軽に参加することができます。
なお、こういったセミナーの多くが無料で開催されており、「なるべく費用をかけずに学びたい」という方にはうってつけです。
ただ、中にはセミナー後に「個人面談」と称し、自社の物件を強引に売りつけてくる悪徳業者も存在するので、注意が必要です。
そういった悪徳業者を回避するためにも、「【不動産投資】絶対に失敗しないセミナー選びのポイントを徹底解説!」を読んで、優良なセミナーの選び方を把握しておくと良いでしょう。
一括資料請求サイトを利用する
アパート経営に関する情報を集める手段として、「不動産会社に直接出向いて情報を聞き出す」という方法もあります。
この方法は、不動産のプロから現場の生の声が聞けるためおすすめですが、いちいち不動産会社に行くのは骨が折れますよね。
そこでおすすめしたいのが、『一括資料請求サイト』です。
一括資料請求を活用することで、複数の不動産会社の情報をまとめて仕入れることができます。
なお、「【不動産投資】おすすめの一括資料請求サイトを比較解説します!」で利用者の評判が高く、おすすめの一括査定サイトをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
アパート経営に失敗する人の特徴や失敗事例、失敗しないための対策など解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
アパート経営で失敗しないためには、失敗する人の特徴を把握し、反面教師にすることが重要だとご理解いただけたと思います。
また、アパート経営に限らず、不動産投資で成功するには、事前の情報収集が重要です。
アパート経営を始める前に、書籍やセミナーをフル活用して、必要最低限の知識を身に着けましょう。
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